この記事はこんな人におすすめ
- 指導医とうまくいかない
- 指導医ガチャにはずれてしまった
- 指導医と合わなくて働くのがつらい
若手医師の多くが指導医と関係性に悩んでいます。指導医と合わなければその期間は苦痛でしかありません。
指導医との関係が良好な医師は毎日、ストレスフリーで仕事をしています。この記事では指導医と合わず、指導医ガチャにはずれたと思う医師が悩む原因と対処法がわかります。
私は10年以上の医師経験と研修医指導の経験から指導医と若手医師の関係が良好にするための工夫をしてきました。
この記事を読んで指導医との関係が改善し、毎日の仕事楽しくなることを願っています!
「指導医ガチャにはずれた」=「終わり」じゃないです。
指導医ガチャにはずれたと思う理由 3選
指導医と自分の考え方の違い
指導医と自分の考え方が違うことは、若手医師が直面する一般的な問題です。指導医は長年の経験を積んでおり、治療方針や職場での振る舞いが自分の理想とは異なることがあります。
例えば、指導医の治療法が古いと感じる場合、最新の研究や技術を積極的に取り入れたい若手医師との間で衝突が起こり得ます。
それぞれに正しい主張があるため、建設的なフィードバックとオープンなコミュニケーションが、このギャップを埋める鍵となります。
指導医の行動が理解できない
指導医の行動が理解できないもあります。過去には一部の指導医がパワーハラスメントや不適切な言動を行っている事例が報告されています。
指導医の行動が理解できない場合、若手医師は非常にストレスになります。このような時は勇気を持って同僚や他の指導医などに相談しましょう。
また、多くの病院では匿名での相談窓口やサポートシステムが整っており、プライバシーを守りながら問題解決の相談に乗ってくれるでしょう!
相談できる体制がない病院はブラックの可能性があるので注意してください。
若手医師自身の問題
“指導医ガチャにはずれた”と感じたときに自分に問題がある場合もあります。
- 挨拶ができない
- 返事ができない
- 敬語ができない
- ホウレンソウ(報告、連絡、相談)ができない など
社会人としての基本ができな場合は指導医とうまくいかない可能性があります。しかし、これはすべて自分のせいではありません。就職活動をしない医学部の弊害で「社会のマナー」を学ぶ機会が与えられていないことも要因の一つです。
自分がこの問題を自覚し、改善することで指導医とのコミニュケーションが取りやすくなります。
医師のマナーに特化したものではありませんが、一般的な社会人のマナーがわかる本「図解 社会人の基本 マナー大全」は読みやすく、冠婚葬祭のお作法などもあり読む価値ありです。
指導医ガチャにはずれた時の対処法 5選
同期、他の指導医に相談
「指導医ガチャ」にはずれたと感じた時、最初のステップとして同期や他の信頼できる指導医に相談することが有効です。これにより、自分だけが直面している問題ではないかもしれないという視点や、他の医師がどのように対処しているかが具体的に分かります。
周囲に相談すると「実はあの先生、去年もクレームが出ててね・・・」など。悩んでいたのが自分だけではないことが分かり、問題を共有することで、周囲から精神的な支援を受けることもできます。
さらに具体的には、若手医師が指導医との意見の衝突に悩み、相談した場合に同期から「私も同じ経験をして、こんな方法で解決したよ」という具体的なアドバイスを得ることができるかもしれません。また、他の指導医に相談することで、異なる視点やアプローチを学び、対応策を見直す機会になります。
ChatGPTに相談
AI技術の進化により、ChatGPTのようなツールを利用して様々なアドバイスや情報を得ることが可能です。特にストレスの多い医療現場において、対人関係のアドバイスを求める場合にも役立ちます。ChatGPTは24時間利用可能であり、個人的な悩みを気軽に相談できるという利点もあります。
例として、ある医師が指導医とのコミュニケーションの問題についてChatGPTに相談した場合、ChatGPTは様々な状況での適切な対話方法や、ストレス管理のテクニックを提案することができます。
日頃の悩みや会話に付き合ってくれるGPTsがあり、あなた好みのメンターを自分で選んで相談できます!
仲良くしようと頑張らない
指導医との関係においては、無理に親密な関係を築こうとするよりも、“仕事上の関係”と割り切ることも重要です。お互いにとって最低限尊敬し合える関係を維持することが、ストレスを減らし、仕事に集中するための鍵となります。
この場合、具体的には業務上必要なコミュニケーションに限定して関係を築く方法があります。仕事の情報のみ話し合い、プライベートな話題や不必要な社交活動は避けるようにする。これにより、職場でのストレスを最小限に抑えることが可能です。
“がんばらない勇気”も大切!
反面教師として割り切る
指導医の行動や考え方が自分と合わない場合、その経験を「反面教師」として活用する方法もあります。あなたが「嫌」と思う指導医の行動は同僚や患者も嫌に思っています。
例えば、指導医が患者に対して無愛想な態度を取ることがある場合、その行動を見て自分は患者に対して常に敬意を持って接するよう心掛ける。こうした経験から学び、自身の医師としての振る舞いが改善することが期待されます。
「反面教師」を積極的に利用することは自分がダメージを受けずに負の経験を体験できるため、考え方一つで指導医ガチャが”あたり”になる可能性もあります!
解決しない時はにげる
たとえば、全ての対応策を試しても指導医との関係が改善されない場合、職場を変えることも一つの選択肢です。その指導医を働かせている職場はそれ相応の職場である可能性もあり、職場を変えることであなたが楽になるのであればそんな簡単なことはありません。
引用 日本医師会総合政策研究機構『日本医師会 病院における必要医師数調査』2015年7月
医師の採用方法の2番目に「民間職業紹介事業者」が上がり、転職エージェントを利用した転職活動が一般的になっています。
最終手段として、何を試しても指導医との関係が改善されない場合は、転職を考えることも一つの選択肢です。特に精神的な健康を守るため、より良い職場環境を求めることは正当な理由です。
転職するときに気になるのは現職場に転職がバレないか心配になると思います。転職エージェントの中には個人情報の適切な取り扱いを行う「プライバシーマーク」取得のエージェントがおすすめです!
指導医が考えていること 3選
- 経験を教えたい
- 成長して欲しい
- 仲良くなりたい
経験を教えたい
指導医は多くの場合、長年にわたる臨床経験を持っており、その知識と技術を若手医師に伝えたいと強く願っています。この動機は、若手の医師が自分と同じ失敗をしないように、より効率的かつ効果的にできる医師になってもらいたいためです。
例えば、特定の手術技術や診断プロセスに関する指導医、自らの体験から得た洞察を共有することで、若手医師がより早く専門的なスキルを習得できます。
成長して欲しい
指導医は若手医師の成長を真剣に願っています。指導医は、若手医師が臨床スキルだけでなく、患者とのコミュニケーション能力やチームで働く能力を身につけることを期待しています。成長の機会を提供するために、指導医は時に厳しいフィードバックもあります。指導医は伝え方への注意が必要ですが、若手医師の理解も重要です。
良い指導医は厳しい指導のあとに適切なフィードバックを行います。医療現場でときに言葉が厳しくなる場面もありますが、その後のフィードバックが行われることで、適切な議論ができ、若手医師のも指導医にとってもメリットが大きいです。
仲良くなりたい
多くの指導医は、仕事上の関係を超えて、若手医師との良好な人間関係を築きたいと考えています。これには、職場での信頼関係の構築が含まれるだけでなく、メンターとしての役割を通じて精神的なサポートを提供することも含まれます。
たとえば、仕事のストレスやキャリアの不安について話を共有することで、若手医師の職場での孤立感を軽減し、より包括的なサポートを提供したいと指導医は考えています。
指導医と仲良くなる方法 3選
指導医が考えていること3つ
- 経験を教えたい
- 成長して欲しい
- 仲良くなりたい
を踏まえて、指導医と仲良くなるために若手医師が「たくさん質問する」「指導医に頼る」「自己紹介を詳しくおく」を心がけることで今よりも指導医との関係が近づきます。
指導医にたくさん質問する
若手医師が指導医との関係を築くために有効な方法の一つは、積極的に”質問”をすることです。
例えば、日常の診療や手術の際に不明点や興味があるポイントについて具体的な質問をすることで、指導医に自分の学びへの熱意を示すことができます。これにより、指導医は若手医師の教育に対する責任感を感じ、より積極的に指導を行うようになります。
医療現場で遭遇する困難や疑問について質問することで、それが自然なコミュニケーションのきっかけとなり、関係が深まります。
指導医に頼る
指導医に頼ることも、信頼関係を築く重要なステップです。
具体的には、臨床判断が難しい場合や、新しい手技を習得する際に、指導医の助けやアドバイスを積極的に求めることです。この行動は、指導医に自分が信頼していることを伝え、指導医の経験や知識を尊重していることを示します。
これにより、指導医は自分が必要とされていると感じ、より親身に若手医師の指導やサポートが行われます。
頼られて嫌な指導医はいません!
自己紹介を詳しくしておく
指導医との初対面や初期の交流で、自己紹介を詳しくすることも効果的です。
これには、自分の背景、専門分野への興味、将来のキャリアの目標などを含めることができます。例えば、どの大学を卒業したか、どんな専門医を目指しているか、趣味や興味がある分野を話すことで、指導医との共通点や話のきっかけを作ることができます。
指導医は若手医師の人となりやキャリアの志向をより深く理解し、個人的なつながりを感じやすくなります。また、コミュニケーションが得意でない場合は事前に伝えておくことで指導医の若手医師に対するコミニュケーションの質が変わります。
まとめ
若手医師は「指導医ガチャ」に外れたと感じるときに絶望感を覚えます。
一方で合わない指導医とのコミニュケーションを工夫することでコミニュケーション能力の向上や、反面教師としての経験など自分の成長につながる体験もできます。
本当に指導医と合わない場合は周囲にサポートを求めたり、職場を変えるなども若手医師の選択肢です。
若手医師の多くが悩む「指導医ガチャ」問題が解決できることを願っています。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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