ChatGPT活用例

ChatGPTを活用した仕事効率化の具体例5選【現役医師が解説】

記事内に商品プロモーションを含む場合があります。

この記事はこんな人におすすめ

  • 診療以外の仕事が多い
  • ChatGPTを使った仕事の効率化方法を知りたい
  • 仕事を早く終わらせてもっと自分の時間をとりたい

2024年4月1日から”医師の働き方改革”が始まり、医師の労働環境の改革、医療全体の質や生産性の向上が期待されます。

「ChatGPT」を使うことで医師の仕事を効率化でき、毎日のあなたの時間を1時間節約し、時間を気にせず今まで通りにアルバイトにも行けます。

この記事では医師の仕事にどの様に役立つのかを具体体に私が行った実例を含めて紹介します。

仕事効率化の具体例5選

  • 論文執筆
  • 学会発表
  • 教育
  • 診療
  • 当直表作成

今よりも自分の時間をつくり、稼ぎたい人はアルバイトで稼ぐ、家族との時間を増やしたい人は増やす!医師の働き方改革に振り回されないようになりましょう。

»働き方改革の中のChatGPT活用術についてはこちら

ChatGPT(チャットGPT)について解説

ChatGPT

OpenAIが開発した先進的なAIチャットボットです。

自然言語処理技術を利用して、人間のような対話が可能であり、医師の業務をサポートしてくれる、強力なツールです。具体的には論文執筆・学会発表・教育・医療(診療)の分野での活躍が期待されています。

»医師のChatGPTの使い方と業務効率化を徹底解説はこちら

ChatGPTの活用例「論文執筆・学会発表・教育・診療

論文執筆・学会発表・教育・診療

医師の働き方改革が始まっても医師の業務は変わりません。選択しとして転職、退職が選べれば良いのですが、今の職場で頑張らないといけない人も多いと思います。

具体的にな活用法を論文執筆・学会発表・教育・診療の分野で「ChatGPT」が活躍します!

論文執筆

論文の執筆にかかる作業を効率化

「ChatGPT」は過去の情報を収集することや文章の要約、翻訳などを得意とします。

医師が論文・症例報告を書くときにやることを「ChatGPT」に手伝ってもらいます。

やることChatGPTの仕事医師のメリット節約時間の目安
「情報を収集」「文献を検索」検索する時間の節約1時間
「英文を読む」「翻訳」内容を早く理解30分
「文章を要約する」「文献を要約」内容を早く理解30分
「英文校正」「英文校正」時間と費用を節約24時間~数日
「Abstractを作る」「Abstractの案」考える時間の節約1時間

これらが「ChatGPT」でできるようになると論文の執筆効率が劇的に改善します。

メリット

・医師の負担は減る

・論文執筆が早くなる(世の中に有益な情報が早く出るようになる)

・最新の治療や薬が今よりも早く患者さんへ提供できる

医師よし、患者よし、世間よし

「ChatGPT」の利用で三方良しを実現できます。

従来は情報得るために、「複数のサイトを検索」「その内容を読む」「要約する」「必要な情報抽出」に数時間~半日かかる作業が「ChatGPT」は数十秒で可能です。

あなたは事務的な作業をChatGPTに任せることで本文の内容を考えることに集中できます。

具体例

「情報収集」に関して具体的例を示します。

GPTsで「Consensus(コンセンサス)」を利用して医学論文の検索を楽にできます。

「Consensus」(コンセンサス)はChatGPTで医学英語論文の検索におすすめのツールです。Consensusを使えば2億の論文から希望の論文を手に入れることができます。

»Consensusで効率的な医学論文検索

学会発表

やることChatGPTの仕事医師のメリット節約時間の目安
「画像の作成」「魅力的な画像の作成」魅力的な画像が短時間でできる1時間
「質問を上司に聞く」「考える」「想定質問の作成」上司の都合に合わせなくてよい2時間

魅力的なイラストやスライドが作成可能

例:腎臓

目を引くイラストを作成できます。これはChatGPTのGPT-4で作成した画像です。

私は学会の発表はシンプルで、文字が並ぶだけのスライドが多く、すこし寂しい感じがしていました。「ChatGPT」を使えば会場の目を引くスライドが用意できます。それも数秒で!

具体例

腎臓の講義で使えそうな画像を作ってもらいました。

これを加工して

スライドの表紙を意識しました。注意点としては生成された画像が正しいかを確認する必要があります。

実際この画像も解剖的に完ぺきではないので、解剖的に正しい画像が作れるようになればいいのですが・・・。今後の「ChatGPT」の伸びしろだと思っています。

「想定質問」を作る

学会発表の「想定質問」を「ChatGPT」に考えてもらいます!

・「ChatGPT」に発表内容を入力

「この発表をしたときに想定される質問を教えてください。」と入力

・(ChatGPTから返答)

想定質問をもっと考えて欲しい場合は「あと、10個、質問考えてください。」と入力すればさらに10個の質問を出力してくれます。

具体例

ChatGPTに「”尿管結石の予防に飲水が大切である”という発表の想定される質問を教えて」と質問

ChatGPT

尿管結石の予防において、水分摂取の重要性に関する学会発表に対して、参加者から想定される質問は以下の通りです:

・水分摂取量の具体的な目安は?「尿管結石予防のためには、1日にどの程度の水分を摂取することが推奨されますか?また、それは個人の体重や活動レベルによって異なりますか?」


・水以外の飲料についての効果は?「他の飲料(例えばコーヒー、紅茶、ジュースなど)も尿管結石の予防に効果的ですか?それとも、水のみが効果的なのでしょうか?」


・尿管結石のタイプと飲水量の関係は?「異なるタイプの尿管結石(カルシウム結石、シュウ酸カルシウム結石など)に対して、飲水量の増加がどのような効果を持つかについてのデータはありますか?」


・飲水以外の予防法についての質問:「飲水以外にも、尿管結石予防に有効なライフスタイルの変更や食事療法はありますか?」


飲水量の増加に伴う潜在的リスクは?「過剰な水分摂取によるリスク(例えば水中毒)はありますか?また、特定の健康状態(心臓疾患や腎疾患など)を持つ人々における飲水量の増加の安全性についてはどのように考えるべきでしょうか?」

難しめの質問ですね(涙)

この質問の答えを用意しておけば、とりあえず安心して会場に向かえます!さらに想定質問が欲しければ「追加で5つ質問を教えて」と入力するだけです。

教育

やることChatGPTの仕事医師のメリット節約時間の目安
「資料の作成」「講義の構成」内容を考える時間が短縮できる1時間
「画像の作成」「画像の作成」魅力的な画像ができる1時間

資料作りの効率化

「ChatGPT」は医学生や研修医の教育の効率化ができ、膨大な医学情報から必要な情報を瞬時に取得できるため、講義の資料作りの時間短縮ができます。

「ChatGPT」を使ってイラストを作成することで、わかりにくい医学用語や解剖の説明を視覚的に伝えるこもできます。

具体例

例えば医学生や受験生向けに「泌尿器科」の良さを講義するとします。「ChatGPT」に「医学生・受験生に対して泌尿器になることをすすめる講義の構成を考えて」とお願いします。

ChatGPT

医学生・受験債に対して泌尿器科医になることを推奨する講義の構成を考える場合、次のような構成が効果的です

  1. 導入
    目的の説明:泌尿器科医の役割とキャリアパスについての概要を提示。
    興味を引く事例:泌尿器科の重要な症例や成功した治療の事例を紹介。
  2. 泌尿器科の概要
    基本的な知識:泌尿器系の解剖学と機能の概説。
    主な疾患と治療法:前立腺炎、腎結石、尿失禁などの一般的な疾患とその治療法について説明。
  3. 専門性と多様性
    サブスペシャリティ:内視鏡手術、小児泌尿器科、女性泌尿器科などのサブスペシャリティに焦点を当てる。
    技術革新:ロボット手術や最新の画像診断技術など、泌尿器科の分野での技術革新を紹介。
  4. キャリアパス
    教育と訓練:泌尿器科医になるための教育過程と専門医研修について説明。
    研究の機会:泌尿器科医としての研究分野や学術的なキャリアパスを提示。
  5. 社会的影響と職業的満足度
    社会への貢献:泌尿器科の医師が社会に与える影響と重要性について説明。
    職業的満足度:患者の生活の質向上に寄与することによる職業的な満足感について話す。
  6. ゲストスピーカーまたは事例紹介
    経験豊かな泌尿器科医の招待:実際の経験談やキャリアアドバイスを提供。
    患者の事例研究:実際の症例を通して、泌尿器科医の役割と治療の影響を示す。
  7. Q&Aセッション
    質問とディスカッション:学生からの質問に答え、キャリアに関する疑問や関心事を話し合う。
  8. 結論
    まとめと動機づけ:講義の要点をまとめ、泌尿器科医としてのキャリアに対する学生の興味と情熱を喚起。

講義の時間などを考慮してこれをもとに資料を作ることができます。

この講義資料のトップページにできる画像を作りましょう。

この講義のトップページにできるイラストを描いて

ChatGPT

まだまだ、修正の余地はありますがこの画像が15秒で作成されます!

クリニカルケーススタディ

模擬患者さんを設定してクリニカルケーススタディを行う場合に役立ちます。

「ChatGPT」に役割(患者設定)を与えて、実際に医学生が問診や検査を提案し、それをディスカッションできます。

具体例

「ChatGPT」に膀胱炎の患者さんの役割を与えました。

「あなたは膀胱炎の患者です。模擬患者として質問に答えてください」

ChatGPT

了解しました。私は膀胱炎の患者を模擬する医学生のための模擬患者として、あなたの質問に答えます。どうぞ、質問をしてください。


今日はどうされましたか?


ChatGPT

私は最近、頻尿、排尿時の痛み、下腹部の違和感を感じています。これらの症状は数日前から始まり、徐々に悪化しているように思います。特に、排尿時の痛みや刺激感が気になっています。


血尿はありますか?


ChatGPT


いいえ、血尿は見られませんが、尿の色が少し濁っているように感じます。また、尿のにおいがいつもとは異なるような気がします。血尿がないことは良い兆候ですが、他の症状が気になります。


尿検査の結果が白血球と細菌が検出されました。膀胱炎の疑いが強いです。薬のアレルギーはありませんか?

ChatGPT


いいえ、薬に対するアレルギーはありません。これまでに特定の薬に対する副作用やアレルギー反応を経験したことはないので、処方される薬について特に心配はありません。安全に薬を服用できると思います。

膀胱炎に特有の症状があり、患者さんとして対応しています。もう少し設定などを細かく設定すればもっと複雑な患者設定も可能です。

診療

診療の効率化

スマホでも「ChatGPT」が使えるため、論文や治療法に関する多くの情報を短い時間で取得でき、専門科以外の治療法や薬の情報を簡単に説明できるようになります。

その結果、患者さんへの対応が早くなったり、患者さんからの質問に対して迅速に答えることができます。

患者さん対応の質の向上

医学知識のない患者さんに伝わるように情報を整理することができます。

患者さんが理解しづらいような言葉を「ChatGPT」に修正してもらい、患者さんへのインフォームドコンセント(IC)をアシストしてくれます。

具体例

説明が分かりづらいとその後の患者さんとの信頼関係にも影響することから、最初の患者説明が大切だと私は思っています。

ICをする内容を「ChatGPT」に患者さんにわかりやすい説明に変更してもらい、患者さん目線の説明にしましょう!「なんか患者さんが納得してない」「ICでトラブルになったことが・・・」という方は一回試してみてください。

»ChatGPTを活用したインフォームドコンセント(IC)についてはこちら

診療に使う際の注意点

「ChatGPT」の技術は発展途上であり、まだ、情報の正確性に注意が必要です。

診療には情報の間違いが大きな被害につながる可能性があるため、「ファクトチェック」をより精密に行ってから診療に活用してください。

»医師がChatGPTを安全に使うための注意点についてはこちら

当直表作成

年齢を重ねると部下の当直やオンコールを決める立場になります。全員の予定を考慮して当直表をつくるのは2~3時間かかることも。

当直表を「ChatGPT」を使って作成できます!ChatGPT Plus(有料)で、簡単に当直表が作成できます!

»ChatGPTで簡単な当直表作成ツール「らくらく当直表作成」使い方ガイド

具体例

ChatGPT

了解しました。2023年12月の当直(オンコール)表を更新します。以下のようになります:

ChatGPT Plus(有料)でできる私の作ったGPTs「らくらく当直表作成」を使って作成しました。「らくらく当直表作成」はChatGPT Plus(有料)であれば誰でも使えるのでよかったら使ってみてください

↓↓↓

「らくらく当直表作成」

Q&A

Q1 論文執筆に「ChatGPT」を使って大丈夫?

A1 それに関してはまだ、投稿規定に記載が無いジャーナルが多いですが、主要なジャーナルでは投稿規定に書かれています。投稿するジャーナルの投稿規定の確認をお願いします。

Q2 生成された画像はダウンロードできる?

A2 はい。ダウンロードして使用できます。

Q3 私に適した具体的な使い方が分からない。どうしたら良い?

A3 問い合わせいただければ、できる範囲で直接、もしくは「Q&A」コーナーにてアドバイスしますので気軽に問い合わせしてください。

気になる点などあれば「お問い合わせ」から質問してください。実際使用した感想など、答えられるものは直接またはQ&Aコーナーにて回答させていただきます。

まとめ

ChatGPで効率化できる仕事

論文執筆・学会発表・教育・診療

「ChatGPT」が医師の仕事をサポートできることは無限大です。その中でも論文執筆・学会発表では基本を知ればすぐにChatGPTを活用できます!

»ChatGPTの基本知識についてはこちら

医療の幅広い分野で活用できます。この記事を通じて、あなたがより効率的な仕事を実現し、個人の貴重な時間を確保できることを願っています。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

▼次の記事はこちら▼

STEP④ 医療用GPTsを使った仕事の効率化

【仕事効率アップ】医師におすすめのGPTと活用法を紹介!【現役医師が厳選】医師が使うべきGPTを紹介!GPTs活用した医療業務を効率化を解説。ChatGPTをうまく活用できていない方も安心です。簡単にChatGPTを使えるようにしたGPTを使って医師の仕事を効率化。...