ChatGPT活用例

【若手医師必見!】ChatGPTを活用した効率的な症例報告の書き方【医師が解説】

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この記事はこんな人におすすめ

  • 症例報告の書き方がわからない
  • 症例報告へのChatGPT活用法を知りたい
  • 仕事を効率化し、プライベートの時間を確保したい

症例報告を書くためにプライベートの時間を削られている若手医療者も多いです。

仕事とプライベートが充実している若手医療者は症例報告を効率的に書く方法をすでに知っています。

若手医療者が”症例報告”を早く書けるようになるにはとても時間がかかります。若いうちに効率的に症例報告が書ければ医療者としてのキャリア形成にプラスです!

私は自分の症例報告や後輩の指導にもChatGPTを活用し、仕事時間の短縮を実践。ChatGPT使用前と後では1日1時間仕事が早く終わっています。

この記事では効率的な症例報告の書き方、症例報告におけるChatGPTの活用法がわかります。

症例報告を効率的に書き、プライベートの時間を確保しましょう!

ChatGPTを使った”効率的な症例報告の書き方 5STEP

症例報告を書くためのChatGPT活用法を紹介します。

SETP① 情報収集:Consensusを使う

症例報告を書くときに最初の挫折が、情報収集です。時間がかかる作業の一つです。ChatGPTの「Consensus:コンセンサス」を使います。

「Consensus」はChatGPTのGPT(カスタマイズされたChatGPT)の一つであり、医学論文を検索するためのツールでオープンアクセスの論文が検索可能です。

使い方

ChatGPTに登録している方はこちらからアクセス

Consensus

ChatGPTの画面からConsensusを探す方法は以下のSTEPです。

① ChatGPTにアクセス

ChatGPTを開きます。(ChatGPT公式)

② 「Explore GPT」をクリック

左の欄から「Explore GPT」を選択します。

③ GPTを表示

GPTがカテゴリーごとに表示されます。

④ GPTの中の「Research & Analysis」から「Consensus」をクリック

»「Consensus」について詳しく知りたい方はこちら

STEP② 英文を翻訳し、要点をつかむ:Paper Interpreter を使う

出典:ChatGPT https://chat.openai.com/g/g-hxDOCBQrs-paper-interpreter-japanese

ChatGPTのGPT「Paper Interpreter (Japanese)」を使うと、翻訳と要約を同時に数十秒~数分で行ってくれます。

▼さっそく使いたい方はこちら▼

「Paper Interpreter」

ダウンロードしたPDFを「Paper Interpreter (Japanese)」を起動させて、ドラッグ&ドロップするだけ。

出典:ChatGPT https://chat.openai.com/g/g-hxDOCBQrs-paper-interpreter-japanese

数秒~数分後

出典:ChatGPT https://chat.openai.com/g/g-hxDOCBQrs-paper-interpreter-japanese

このように翻訳と要約が表示されます。
≫「Paper Interpreter (Japanese)」活用ガイド

STEP③ 本文を日本語で書く:ChatGPTに任せない(ここだけ)

ChatGPTを使う時の個人情報については注意が必要です。ChatGPTなどの人工知能はディープラーニングと呼ばれる方法で学習しており、入力した情報が間接的に第三者に見られる可能性があるからです。

症例報告の症例パート(個人情報を多く記載するところ)は特に、ChatGPTを使用せずに書きましょう。

症例パートの書き方が分からない方は「流れがわかる学会発表・論文作成 How To」がおすすめです。

Dr. ちゃろ

後輩にもおすすめする本です!

STEP④ 英語に翻訳する(英文校正も同時に)

日本語で「イントロ」「症例パート」「考察」が書けたら、それをChatGPTに翻訳・英文校正してもらいます。

ChatGPTにプロンプト(指示)を与えます。

あなたは医学に精通した英語翻訳者です。

以下の日本語を英語に翻訳し、同時に英文校正もしてください。

英語は医学の専門用語を適切に使用してください。

「(日本語で書いた症例報告の文章)」

「症例パート」をChatGPTに入力するため、個人が特定できるような個人情報には注意をしてください。

まだ、医療界において、AI(人工知能)の利用は発展途上のため、明確なルールはありません。

ルールがないからこそ、後に問題とならないために症例報告の記載にAI(人工知能)を使う可能性を書いておくことをおすすめします。

ChatGPTのようなAI(人工知能)を使って症例報告を書く時の同意書の一例です。

【AI(人工知能)の使用に関する説明と同意書】

あなたの病気および治療に関する経過の報告にAIを使用する可能性があります。

AIを報告に使用することで効率的かつ質の良い報告をすることが可能になります。その結果、今までよりも早く、世の中の医療者が情報を共有でき、将来の医学の発展に寄与できると考えています。

一方で、AIはディープラーニングと呼ばれる方法で学習するため個人情報の取り扱いには十分注意が必要です。個人が特定されるような情報をAIに入力することはありません。AIの技術を利用する場合は個人が特定できない情報に変換してAIを利用します。あなたの個人情報は厳格に管理され、同意なく外部に公開されることはありません。

あなたはこの内容に同意しない場合は申し出てください。あなたの同意なくAIに情報を入力すことはありません。あなたはいつでもこの同意を撤回する権利があります。撤回する場合は申し出をお願いします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は医師およびその医療チームが、私の治療に関連する報告の作成にAI(人工知能)を使用することについての説明を受け、以下の内容に同意します。

日付: __

患者署名: __

医師署名: __

STEP⑤ Abstract(要約)を作る

STEP④は作成した英語の文章からAbstract(要約)をChatGPTで作ります。

あなたは医学や英語精通しています。

以下の文を要約してください。

・500文字程度

「(症例報告の文章)」

文字数は投稿する雑誌に合わせるように調整します。

要約が不自然であれば、修正するようにChatGPTに要望を入力して作り上げていきます。

注意点(個人情報の取り扱い、投稿雑誌の規定)

・個人情報の取り扱い

・投稿雑誌の規定

個人情報の取り扱い

症例報告にChatGPTを使う時は個人が特定できるような情報の入力は避けなければいけません。ディープラーニングと呼ばれる方法が使われており、第三者が間接的に入力した情報を閲覧できる可能性があるからです。

「症例パート」を書いて翻訳する時は”日付””地域”など個人が特定できる情報が入っていないかをチェックしてChatGPTに入力してください。

投稿雑誌の規定を確認する

AIの発展に伴い、主要な雑誌ではAIの利用規定を記載していることが増えています。投稿する雑誌の規定を確認してAIについての記載を確認するようにしてください。

日本時間の5月18日に医学領域における国際基準を策定している国際医学雑誌編集者委員会のICMJE(国際統一投稿規定)の改訂がありました。https://www.icmje.org/news-and-editorials/icmje-recommendations_annotated_may23.pdf

今回の改訂における主な変更点ではAI を用いたソフトウエア等に関する項目が追加されました。主な内容としてはAI生成技術を著者として認める事は出来ない、また論文の執筆時や研究課程においてそれらの技術を使った場合、どの様な方法で何に使ったのか、を開示する必要があります。また、AI生成技術から得た情報を文献として引用する事は不適切であるとのことです。

≫引用:杏林社HP https://www.kyorin.co.jp/modules/anzu/details.php?bid=192

ChatGPTを症例報告に活用するメリットは時短、注意点はハルシネーション

メリットは時短

「ChatGPT」は過去の情報を収集することや文章の要約、翻訳などを得意とし、医師が症例報告を書くときにやることを「ChatGPT」に任せられます。

やることChatGPTの仕事医師のメリット節約時間の目安
「情報収集」「文献を検索」検索する時間の節約1時間
「英文を読む」「翻訳」内容を早く理解30分
「文章を要約する」「文献を要約」内容を早く理解30分
「英文校正」「英文校正」時間と費用を節約24時間~数日
「Abstractを作る」「Abstractの案」考える時間の節約1時間

メリット

時短

当直中に症例報告を書きあげることも可能

従来は症例報告を書くために数週間~数か月程度かかることもあります。「複数のサイトを検索」「その内容を読む」「要約する」「必要な情報抽出」「構成を考える」「英文に翻訳・校正」のような作業をChatGPTなら最短、2~3時間でも可能です。

症例報告の執筆にChatGPTを活用することであなたが自由に使える時間が格段に増えます。

注意点はハルシネーション

ハルシネーションとは”幻覚”とも表現され、人工知能がうその情報をあたかも本当の情報のように回答することです。

特に医療の分野ではハルシネーションに注意しなければいけません。そこで事実の確認(ファクトチェック)が必要になります。

症例報告にChatGPTを使う際はファクトチェックを心がけましょう。
≫ファクトチェックについて
≫医師がChatGPTを安全に使うための注意点

ChatGPTの基本知識

ChatGPT(チャットGPT)

OpenAIが開発した先進的なAIチャットボットです。自然言語処理技術を利用して、人間のような対話が可能であり、医師の仕事をサポートしてくれる、強力なツールです。

具体的には論文執筆・学会発表・教育・診療の分野での活躍が期待されています。
≫ChatGPTの使い方と業務効率化

医師・医療者が知っておくべきChatGPT基本用語

ChatGPTを使う上で最低限知っておくべき用語です。

医師・医療者が知っておくべきChatGPT基本用語

・プロンプト:「ChatGPT」に聞きたいことを答えてもらうための質問

・プラグイン:GPT-4の機能を拡張するソフトウェア

・トークン:テキストデータの処理時に使用される基本的な単位

・DALL-E3(ダリスリー):OpenAI社が開発した画像生成AI

・ディープラーニング:深層学習と呼ばれる機械学習の手法

・ファクトチェック:情報の正確性を確認すること

・GPTs(ジーピーティーズ):目的に合わせてカスタマイズされたChatGPT

≫知っておくべきChatGPT基本用語を学ぶ

Q&A

Q1 ChatGPTは医療用語にも詳しいですか?

A1 ChatGPTは広範囲の言語モデルであり、医療用語にも対応しています。一方で、専門的な用語や最新の治療法に関しては、ChatGPT以外からも最新の情報をチェックする必要があります。

Q2 ChatGPTを用いることで、症例報告を書く時間をどれくらい短縮できますか?

A2 ChatGPTを論文検索や翻訳、文書作成に活用すれば毎日1時間ほど短縮できます。すきま時間で作業していた方にとっては特に恩恵があると考えています。

Q3 ChatGPTを使用する際の注意点は何ですか?

A3 個人情報の取り扱いには十分注意し、患者さんのプライバシーを守ることが重要です。また、出力された内容の正確性を確認する必要があります。

気になる点などあれば「お問い合わせ」から質問してください。実際使用した感想など、答えられるものは直接またはQ&Aコーナーにて回答させていただきます。

まとめ

この記事では、若手医療者が直面する症例報告の課題を、ChatGPTの活用によって効率的かつ質の高いものに変える方法を紹介しました。

効率的に症例報告を書く方法

ChatGPT を活用

ChatGPTを用いて症例報告を書き、プライベートも充実させてあなたの生活が良くなることを願っています。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。